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第4回山岳スキー競技日本選手権大会 参戦記 2008年4月5〜6日


■道具編
 *注意
 自分はテレマーク部門でのエントリーです
ビンディングとブーツ以外は国際規格のレースでも通用するものです。重さは自分で量ってますので、メーカーのものとは若干の違いはあります。参考までに。
SKI DYAFIT SR8.0 160cm 片方875g
山岳レース用。サイドカットは93/67/83
とにかく軽い。軽さのわりにしっかりとした張りがあり、スキーの反応も良く、長さのわりに、安定感もあり硬いバーンでもなかなかでした。

BIN ボレースイッチバック 片方675g
ツアーモードがついてるもので、軽いもの、雪づまり等のトラブルの少なそうなものでこれにしました。G3もありますが、レースに使うならこっちのような気がします。

POLE swix カーボン 138cm 片方135g
愛用の、クロスカントリーポールを少し長さを調整しカットしました。コースにもよりますが、長すぎても疲れますし、かといって短くても推進力を生めないので、どのあたりがいいのか良く分かりません・・・。ちなみに自分の身長174cmです。クロカン用なのですぐ折れてしまうというリスクはありますが。軽さ重視で選択。

BOOTS 片方1400グラム(サイズ9)
スカルパT3 プラスフィット。いつも履いてるブーツです。サーモインナーなのでいくらか軽量です。ベルトのストラップは重いので取りました。あとである方から聞いたのですが、タンもとれば良かったのにって言われました・・・。

ゾンデ ルールでは長さ240cm以上
BDのカーボンプローブ 200g

ヘルメット ルールでは登山用
BD トレーサーヘルメット 290g
スキン
通常は一組なのでしょうが心配だったので2組持ちました。DYNAFITのレーススキンとポモカのスキンの頭をアタッチメントを付け替えました。お天気も良く、水気も随分あったので途中で交代させて使いました。長さ125cmくらいにカット、赤は250g、青は210g

ザック 500g ルールでは最低20リットル以上
DYNAFIT RC20 レース用なので細かいところまでしっかり出来てます。市販のものを改造してもいけるかと思いますが・・・。

ショベル(スコップ) 170g

RC20に付属のスノークロー。レギュレーション内では最軽量。みんなこれです。単体で1500円くらいでも売ってます。
サバイバルシート 60g
市販のもの

ハイドレーション 本体と中身で1100g
プラティパスのもの。お天気が良かったので防寒用のチューブカバーの無いものにしましたが、寒いときは必要でしょうね。カーボショッツを2つ水で薄めて飲みました。2時間のレースでしたが、暑かったのでぎりぎりな感じでした。
雪崩ビーコン 210g
マムート
手袋 50g
レース用の薄手のもの。

CARBO shotz
エネルギーサプリメント
補食用に持ってましたが、食べなくても大丈夫でした。
2個で100g
mont-bell

ウルトラライトシェルジャケット
ルールでは上は3レイヤー、下は2レイヤーが最低条件、軽いもので防水、防風であることが必要なので、これにしました。200g
montura

SKISKY RACES MAGLIA
SKISKY RACES PANTS

山岳レース用なので、ビーコンや、おなかにシール、補食?を入れるカンガルーのようなポケットがあります。パンツは裾がフアスナーのマチが付いてるのでどんなブーツにも対応。ジャケットの背中はメッシュでザックを背負っても快適でした。
サングラス
ザックの中身の総重量 およそ3000g(ザック自身、シール2つを入れての重さ)


4月5日 開会式とブリーフィング

スケジュールとコース説明、それからメーカーさんの展示品コーナーがありました。


今回のコース図。線は正確ではありませんのでおよその参考程度で。
走行距離9.5キロ 総標高差1750m
順番はスタート〜シール登行〜A〜担ぎ〜B〜滑走〜C〜シール登行〜D〜シール登行〜E
〜滑走〜F〜シール登行〜G〜滑走〜H〜シール登行〜D〜滑走Iを通過して〜ゴール


4月6日 レース当日

スタート付近


スタート前の自分 写真提供 H・I


 9:30分スタート

栂の森のゲレンデ脇を一気に林道に向かって登ります。写真提供 J・O



このあとのレース中の様子は、さすがにカメラを持参しなかったのでありません。ゴメンなさい!

9時30分 一斉スタート みな思ったより飛ばして行くのでビックリ。自分は前日下見に歩いたときに心拍が上がりすぎると思ったのでアップ程度に楽に歩く。それでも林道に取り付いたころはかなりの心拍に。ちょっと先行き不安に。

林道はなるべくパワーを使わずに次のヒヨドリのコルまでの登りに備えて、楽に歩く。順位は15番前後だろうか?いまいち分からないが先頭とはそんなに離れていないようだ。ペース配分が全く分からない。

ヒヨドリの登りにかかり淡々と前のひとのペースに何となく合わせるように登って行く。先頭も頭を上げると直ぐそこにまだ見える。ちょっと飛ばしすぎな感じがして、少しペースを落とす。

 そうこうしているうちに、最初のトランジッションに到着。ここからB地点まではスキーを背負っての歩き。自分のザックはレース用なので担ぐ体勢は数秒で終了。ガシガシ、早歩き程度でB地点に向かう。途中、女子優勝者の間瀬さんが自分を追い抜いていく。さすがに、世界のトップアスリートは違うなぁ〜と感心する。

 B地点に付き、最初の滑走に入る。シールはずしもスムーズに行きシールをお腹の中に入れて滑り出す。雪はまだ時間が早いのでお天気は良くともザラメとはいかず、硬いところに柔らかいところに、変化に富んでいる。今回は自分は滑走の時は、ストックの破損の防止のため手革を通さないことに決めていた。なぜならクロカン用の折れやすいポールを使っていたので、万が一、転倒しても手を離せばまずそうそう折れることはないと思っていたからだ。ポールの破損はレースの中では致命的。今回のレースではとにかく下りで転ばないようにいつも以上に慎重に滑った。おかげで転倒はゼロ。ロスは最小限に抑えられたと思う。

 C地点に無事に付き、ここからDを通過してE地点までの最大の長い登り。ここは長かった〜。尾根の途中、ツアーに来ていた知人から応援をもらい元気がでる。でも、足は随分重くなってきた。順位もいまいち分からないけど、後ろからは誰も追ってこない。

 E地点からの滑走は凸凹もかなりあり下りだけど、ちょっと足にきはじめている。なんとか転ばずF地点に付く。途中コースの旗を見失いかけて何度か止まって確認する。下りは、こうしたことが何度かある。旗がちっちゃくて、なかなか分かりづらい感じ。


 G地点への登り。ここが一番つらかった。ここまでくると随分ばらけているようで、前に一人目標になりそうな人が見えるのみ。先頭はかなり、先にいっているようだ。何度か立ち止まりながら、G地点に到着。H地点まで下って、残るはあと、一回の登りだと思うと、ちょっと嬉しくなる。ここも、無難に滑り、H地点に到着・・のはずが、旗を見落として下に下がりすぎてしまう。登りかえしておよそ、2分はロスしただろうか。やってしまった(笑)。

 H地点に斜登行でなんとか登り返し、シールを付ける。係員である近所のKさんに順位を聞くと、どうも5人くらいしかいってないらしい???ホントかなぁ?と半信半疑ながら、ちょとやる気がでる。ここからはトラバース気味の登りなので少しは楽だ。最後の登りの途中で、Sさんにも順位を聞くとやっぱり同じことを言う。果然、やる気が出て最後の力を振り絞って尾根に着く。

 あとは下るのみ。前も後ろも人が見えないし、最後の下りなのでストックのことも気にせず今度は思い切って早稲田の小屋に向かって滑る。林道に出て、栂の森のゴールへ向かう。

 無事、トラブルも無くゴール。どのくらいの時間が経ったのか時計は持っていかなかったので分からない。順位がどうこうよりも無事にゴールにたどり付けたのでまずは満足だった。ストックの折れるのと、シールのトラブル、あとは体力的面で不安だらけでだったが、運よくゴールできた。心拍は意外と上がっていないので息の切れるといった感じはなかった。それよりも、レース後半は手足の乳酸が溜まって動かなかったという感じ。

 自分のレベルではレース中、ずっとハイペースで走る(歩く)ということは到底無理だと分かっていたので、とにかくなるべく止まらないようにすることを心がけ、レースできたのが良かったような気がした。トップ選手が数人欠場や棄権というのはあったにせよ、総合で5位(テレマーク1位)になれたのは予想外で、ビックリでした。

 出場を決めてから、30日程の準備期間の中で、練習らしい練習はほとんどせずノルディックウォーキングを中心にやっただけだったのですが、体重、体脂肪とも少し落ち、体も軽量化され少しはレースの出来る体になりましたが、さすがに2時間は連続でトレーニングすることは一度もなく、筋力的には辛かった。


 やはり、こうした持久系のレースの参加者は夏場からアドベンチャーレースやマラソンをやっている方が多いようだ。何事も、日々のトレーニングの積み重ね重要ということをあらためて経験したレースだった。

 リザルトはこちら  
http://www.jma-sangaku.or.jp/jimu/docs/temp/jsmc_4th_result_v1.1.pdf



ゴール後は持ち物のチェック、不備あるとペナルティーが課せられます


男子優勝の藤川さんと


女子優勝の間瀬さんと、間瀬さんは世界でも活躍するアドベンチャーレースのトップアスリート